TOPICSBOOK,絵本

何年か前に明治製菓が発売しているサイコロキャラメルのおまけになっていたキャラクター、「こんがらがっち」の本がもうすぐ2冊同時に発売されます。

こんがらがっち どっちにすすむ?の本
[本]こんがらがっち どっちにすすむ?の本/ユーフラテス(amazon)

小学館 2009.3.18発売 1260円
ISBN:978-4097263722

[本]あたまがこんがらがっち劇場/ユーフラテス(amazon)
小学館 2009.3.18発売 840円
ISBN:978-4093878456

「こんがらがっち(コんガらガっち)」は佐藤雅彦研究室の卒業生ユニット、ユーフラテスが制作したキャラクター。キャラメルのおまけは、縦に並んだサイコロ型の箱2つにキャラクターの上半身とか半身が描かれていて、上下の箱の組み合わせを変えることで新しいキャラを生み出すことができるという、いかにも佐藤雅彦的な遊び心のあるものだったんですよね。

その後「こんがらがっち」は、朝日小学生新聞にて4コマ漫画が連載されることになったんですが、その内容をまとめた本が「あたまがこんがらがっち劇場」のようです。もう一方の「こんがらがっち どっちにすすむ?の本」は初出があるのかは不明ですが、絵に描かれた道を指でたどりながら楽しむ絵本になっています。

ユーフラテスの絵本はいつも面白いので今回も面白いに違いないと思い、ちょっと早めに紹介してみたのですが、せっかくなのでこれまで発売されている他の本もついでに紹介しておきます。

[本]ピタゴラブック1 ぴったりはまるの本/佐藤雅彦、ユーフラテス(→amazon
[本]ピタゴラブック2 フレーミーとそうじき/ユーフラテス、うちのますみ(→amazon
[本]ピタゴラブック3 フレーミーともぐら/ユーフラテス、うちのますみ(→amazon
[本]ピタゴラブック4 フレーミーとのみのノミー/ユーフラテス、うちのますみ(→amazon
[本]midnight animation/ユーフラテス、佐藤雅彦(→amazon

「ピタゴラブック」はその名のとおりNHK教育で放送されている「ピタゴラスイッチ」の本なんですが、最近は出ていないようですね。こちらももっと出してほしいです。

[本]こんがらがっち どっちにすすむ?の本(小学館の紹介ページ)
[本]あたまがこんがらがっち劇場(小学館の紹介ページ)
ユーフラテス(公式サイト)
「コんガらガっち」てなんだ?!(Excite Bit 2007.7.7)

TOPICS絵本

デイビッド・ホーヴァスさんの絵本が発売されましたので紹介です。

くれくれくまちゃん
[本]くれくれくまちゃん/デイビッド・ホーヴァス・作、成瀬まゆみ・訳(amazon)

タイトル/サンクチュアリ・パブリッシング 2008.11.28発売 1575円
ISBN:978-4904500002

デイビッド・ホーヴァスさんの絵本というと、2年近く前に「リトルボニー」というNHK教育の「からだであそぼ」に登場するキャラクターの絵本が発売されたことがあったんですが、日本ではたぶんそれ以来の発売となります。

本の中身はちゃんとした子供向けの内容になっていて、表紙に王冠+マント姿で登場している「くれくれくまちゃん」と言うキャラクターが、いつも周りにわがままを言って困らせる存在なんですね。でもあるキャラクターと出会って、ちょっとした心境の変化が起こるまでが描かれています。最後は少し含みを持たせた終わり方になっていて、くまちゃんの何を考えているのかよく分からない表情も相まって、その時の気持ちをいろいろと想像してしまいたくなってきます。

ちなみにアメリカでは昨年5月に発売されているようで、来年3月には続編も出るようです。英語での名前は「Bossy Bear」となっています。そのまま訳すと「いばったくま」という感じでしょうか。amazonの洋書コーナーを見たらちゃんとページがありましたのでリンクしておきます。

BOSSY BEAR
[洋書]Bossy Bear/David Horvath(amazon)

JUST LIKE BOSSY BEAR
[洋書]Just Like Bossy Bear/David Horvath(amazon)

TITLE(出版社のサイト)

UGLYCON TOKYOを見に行った(2008.10.18)

TOPICS絵本

ソニー・クリエイティブプロダクツのイチオシキャラ、「Mr.Men & Little Miss(ミスターメンアンドリトルミス)」の絵本についての詳細が発表されました。

絵本は第1弾として4作がポプラ社より発売となります。詳細は下記のとおり。
(2008.12.13追記:リンクを変更。書籍の表紙画像とセブンアンドワイへのリンク、amazonへのリンクを追加しました)
ハッピーくんラッキーちゃん
ドジドジくんニコニコちゃん
[本]MR.MEN and LITTLE MISS(1) MR.HAPPY ハッピーくん(7&Y)
ISBN:978-4591104828 (→amazon
[本]MR.MEN and LITTLE MISS(2) LITTLE MISS LUCKY ラッキーちゃん(7&Y)
ISBN:978-4591104835 (→amazon
[本]MR.MEN and LITTLE MISS(3) MR.BUMP ドジドジくん(7&Y)
ISBN:978-4591104842 (→amazon
[本]MR.MEN and LITTLE MISS(4) LITTLE MISS SUNSHINE ニコニコちゃん(7&Y)
ISBN:978-4591104859 (→amazon
全作品とも、ロジャー・ハーグリーブス・作、ほむらひろし・訳、525円。発売は公式サイトによると11/13~14日頃。

ここで「Mr.Men & Little Miss」についてまとめておきます。この作品は1971年にイギリスのロジャー・ハーグリーブスさんによって生み出されたキャラクターで、80種類以上のキャラが登場する絵本は、世界で累計1億冊以上も販売されているそうです。日本では2007年にソニー・クリエイティブプロダクツが商品化権、再許諾権を取得。今年なってグッズを発売し、目にする機会が多くなってきました。今回の絵本発売の他に、アニメーション作品の放送についても準備されているようです。

ちなみに、そんなに世界で売れたキャラクターが今まで日本で展開されていなかったのかと言うと、そんなことはなく、これまでにも絵本の発売やアニメの放送などが行われていたようです。ただ、その辺の情報がネット上にもあまりなく、日本語版のWikipediaにも項目がないようなので、せっかくなのでネット上に散らばる断片的な情報をまとめてみることにしました。

注:ネットから集めてみただけなので内容は違っているかもしれません。

まず絵本についてですが、日本で最初に刊行されたのが1976年のことのようです。イギリスで最初の絵本が登場したのが1971年のことなので、意外とすぐに翻訳されたようですね。この時の絵本は評論社から「みすた・ぶっくす」というシリーズ名で最終的に24冊発売されています。訳者は詩人の田村隆一さんなど。
この時のタイトル一覧:1.しあわせくん / 2.オセッカイくん / 3.ゆめみくん / 4.とんまくん / 5.ちびくん / 6.くいしんぼくん / 7.ドスンくん / 8.あべこべくん / 9.なまいきくん / 10.くすぐりくん / 11.ゴチャゴチャくん / 12.ハクションくん / 13.ワスレルさん / 14.デキナイさん / 15.メチャクチャくん / 16.オロカさん / 17.チカラモチさん / 18.オカシイさん / 19.ポウンくん / 20.オシャベリさん / 21.ブルブルくん / 22.キチョウメンさん / 23.ウルサイくん / 24.ケチンボさん(参考:セブンアンドワイ

1995年にもTAMAエンタープライズから絵本が発売されていて、この時はキャラクター名が英語名のカタカナ読みとなっています。
みすた・ぶっくすさんかくやさん)…書籍の画像があります。

1998年にはNHK出版より「Mr.Men library」というCD付きの絵本が全10セット発売されています。どうも1セットに4~5冊の絵本が入っていて、CDには英語の朗読が収録されているようです。語学勉強用の教材的なもののようです。

そしてアニメについてなんですが、こちらは更に断片的な情報しかないのではっきりしたことは言えませんが、どうも20年ほど前にNHKの「おかあさんといっしょ」の中で放送されたのが最初っぽいです。Q&Aサイト等に質問がいくつかあります。
80年代にNHK(おそらく)で放送されていたアニメについて質問です。(Yahoo!知恵袋)
mr.&mrs.little だったと思いますが、20年ぐらい前にNHKの…(Yahoo!知恵袋)
NHKおかあさんといっしょ内で放送されたアニメ(教えて!goo)
リトルミスを探せ!目撃情報募集中(ジェネレーション・エックス)…輸入グッズショップに寄せられた情報。

2ちゃんねるの【質問】うろ覚えアニメのタイトル教えて!37というスレッドの中でも488~525あたりに「Mr.Men & Little Miss」のことが話題に出てるんですが、2000年頃にはBS朝日でも放送されていたとの話もあり、サブタイトルが書かれたサイトへのリンクが貼られていました。
TVアニメ放送記録…こちらの2000年12月~2001年2月のページに記載があり、それによると全部で52話のようです。この作品がNHKで放送されていたものと同一作品かどうかは不明。

その他の情報はないかなと手持ちのキャラクター雑誌のバックナンバーを当たってみたところ、2001年頃にフクヤからグッズが発売されているようでした。

というわけで、今回は久しぶりにがっつり調べてみたわけなんですが、どうも初期の絵本シリーズは評判がよかったみたいで、再版を待ち望んでいる人がけっこういるみたいでした。今回発売される絵本は訳が変わっているので厳密には再版ではないですが、待ってた人にとっては待望の出版と言えるのかもしれません。

あと面白いのが、キャラクターの日本語名がそれぞれの作品でちょっとずつ違うようなんですね。例えばMR.BUMPは最初の絵本ではドスンくんで、アニメではドジくん、今回の絵本ではドジドジくんになっているようです。しかもポプラ社の表紙画像ではドッスンくんになってるので、名前の候補も二転三転してるっぽいですね。キャラクターの数を考えると、これはミッフィーなのかうさこちゃんなのか、ナインチェなのかっていうあれ以上にややこしそうな話です。でもまあ過去の作品は絶版なので別にいいのかな。

Mr.Men and Little Miss(公式サイト)
ポプラ社(出版社のサイト)

TOPICS絵本

漫画家、イラストレーターとしておなじみの本秀康さんが、この度初めて絵本のイラストを手掛けられたとのことなので紹介です。

ヘンなあさ
[本]ヘンなあさ/笹公人・作、本秀康・絵(amazon)

岩崎書店 2008.9.27発売 1365円
ISBN:978-4265069972

文を手掛けられたのは歌人の笹公人さん。本さんの公認ファンサイト「おもしろ帝国」に寄せられているコメントによると、この本の仕事をきっかけに絵本への興味が湧いてきているとのことですので、もしかすると今後の絵本の創作にも期待できるかもしれません。

それと、ついでと言ってはなんですが、本さん関連でもう1冊本が出版されますのであわせて紹介。

本本
MOTO book~本本~ 本秀康イラストレーション集(amazon)

洋泉社 2008.10.3発売 2415円
ISBN:978-4862482983

こちらはイラストレーション集となっています。レコスケくんやバク天くんなどのキャラクターや音楽誌の表紙やCDジャケットのイラストなどをまとめた書籍となっています。こちらも見ごたえありそうですね。期待です。

おもしろ帝国(公認ファンサイト)…本の出版を記念して、東京と大阪でサイン会、大阪では個展も開催されるとのことです。
[本]ヘンなあさ(岩崎書店 紹介ページ)

レコスケくんの貯金箱(2007.4.2)
本秀康個展「DING DONG,DING DONG」(2004.12.1)

TOPICS絵本

「ポンキッキ」のキャラクターとしておなじみのガチャピンとムックを主人公にした絵本シリーズが来月から発売されるそうです。「ガチャピンとムックのものがたり」と題された全3部作で、1作目のタイトルは「ふたごのせんちょうとふしぎなたまご」。扶桑社より10/24発売予定となっています。

で、注目なのが絵本の文章を谷川俊太郎さんが手掛けているんですね。そんな大御所の作家さんが、ありもののキャラクターを使って物語を作るってすごいですよね。谷川さんのキャラクターに関する仕事と言うと、「ピーナッツ(スヌーピー)」の翻訳などが思い浮かびますが、今回のような作品は珍しいんじゃないでしょうかね。

そして、最近はブログ本の出版などでも活躍中のガチャピン・ムックですが、ストーリー性のある絵本の出版となるとこちらも非常に珍しいのでは、と思います(ちゃんと調べたわけではないので、あるのかもしれませんが)。

でもなんでこんな強力コラボが実現したんだろうと思って検索してみたら、「ほぼ日刊イトイ新聞」内の「谷川俊太郎質問箱」と言うコーナーの中で、ガチャピン・ムックが質問を寄せていて、そのビデオメッセージの中で半ば強引に「ぼくたちの絵本を作ってくださーい」とお願いしているじゃないですか。もしかしてこれがきっかけなんでしょうか。そうだとすると、ガチャピンの営業力ってただものじゃないかも…と思ってしまいました。

谷川俊太郎さん作 ガチャピン・ムックの絵本 もうすぐ発売!(フジテレビKIDSクラブ 2008.9.17)…絵を担当されているのは大野彰子さんという方。表紙が公開されていますが雰囲気のある絵です。
ぼくとムックの絵本(ガチャピン日記 2008.9.12)…ガチャピン日記内での報告(なんと、ガチャピン・ムックが阿佐ヶ谷でお買い物)。絵本にはガチャピンが卵から生まれるシーンがあるとか…。

2008.12.13追記:発売されましたので書籍の表紙画像とamazonへのリンクを追加します。
ガチャピンとムックのものがたり
[本]ガチャピンとムックのものがたり ふたごのせんちょうとふしぎなたまご(amazon)

ガチャピンのチャレンジをまとめたDVDが登場(2003.10.25)

TOPICS絵本

子供との遊びから生まれた作品で新境地を開拓したメディアアーティストの岩井俊雄さんが新作絵本を発表しました。現在はYAMAHAと共同で開発した電子楽器「TENORI-ON」のプロモーションで多忙なはずなのに、いつの間に絵本を描き上げていたんだとびっくりしつつ本屋さんで購入してきました。

100かいだてのいえ
[本]100かいだてのいえ/岩井俊雄(amazon)

偕成社 2008.5発売 1260円
ISBN:978-4033315409

岩井俊雄さんの絵本というと、「どっちが?絵本」という親子で遊ぶことをテーマにしたシリーズがありますが、あのシリーズが小さい子供にも手に取りやすいサイズで簡素なモノクロイラストだったのに対して、今回の絵本は大型版でフルカラーの手の込んだイラストになっています。ただそこは岩井さん、単なるふつーの絵本じゃありませんでした。

まず、本屋さんで面出しで飾られているところを見て「えぇ!?」って思ったんですよ。この絵本、帯が付いているんですがこんな感じなのです。

100かいだてのいえ(帯付き)
本の右側に帯が…。この時点でやっと「横じゃなくて縦に開くんだ!」ということに気付いたのでした。でもびっくりしたのは手に取ってから。そのびっくりを察して頂くためにもう1枚画像を用意しました。

100かいだてのいえ(斜め下から)
本の下の部分が閉じられている! なんと、上から下へめくっていく本だったのでした。

100かいだてのいえ(めくったところ)
表紙と1枚目をめくるとこんな感じでタイトルが出てきました。なんでこんなことになっているかというと、そこはタイトルにあるように、おはなしの舞台が100階建ての家だからなんですね。家が断面図のように描かれていて、どんどんめくっていくことで上っていく感覚が表現されているというわけなんです。

丁寧に描き込まれた各フロアにはいろんな動物たちが暮らしています。岩井さんの動物イラストって前からかわいいなぁと思っていたので、そういうところも堪能できる遊び心の詰まった絵本でした。

いわいさんちWeb(公式サイト)
100かいだてのいえ(偕成社の紹介ページ)

[本]いわいさんちのリベットくん(キット付き)/岩井俊雄(2007.7.16)