■日曜日に「もりやすじの世界展」を見に丸善丸の内本店まで行ってきました。もりやすじさんは日本のアニメーション黎明期から活躍されていたアニメーターで、とっても愛らしい動物や子供のイラストを描かれる方としても知られているんですね。いつか原画を見てみたいと思っていたのでした。
アニメーションに関するスケッチや、幼年雑誌や書籍に掲載された挿絵などが展示されていましたが、どの作品も純朴さにあふれた陰りのない世界が描かれていて、本当にいいなーって思いました。
どうせ行くならということで、小田部洋一さんとひこねのりおさんのトークショーが開かれる時間に行ったんですが、さすがに会場は多くの人で混み合っていました。お2人ともりさんとの思い出話などを中心に、当時のアニメーションの制作話を聞くことができたんですが、それより何より動くお2人を間近で見ることができたのがいちばんの感動でした(笑)。進行のなみきたかしさんによると、ひこねさんは以前(10~20年くらい前?)大病を患っていて、内心「もう長くないな」なんて思っていた時期もあったそうなんですが、今ではそんなことを感じさせないくらいお元気そうでした。
会場にはもりさんの画集が2種類販売されていたんですが、10000円と5000円というなかなか手の出ない価格なんだよねぇと眺めていたところ、よく見たらその隣に今回の展覧会の図録(2100円)が販売されているじゃないですか。これなら買える! ということで買ってきました。
▲2枚のポストカードのうち上は告知用のもので、下は販売されていたものです。このくまさんと同じ絵柄のTシャツも販売されていました。
図録に収録されているのは子供向け書籍に掲載されていたイラストが中心ですが、企画段階の「アルプスの少女ハイジ」のスケッチも何点か掲載されていました。この頃のハイジは三つ編みだったんですね。これはこれですごくかわいくて、小田部さんが仰っていた「今でももりやすじデザインのハイジを見たかったという声をよく聞く」という気持ちもちょっと理解できました。
ちなみにこの図録は発行元のアニドウ・フィルムのサイトでも販売されてるので、行けなかった人は要チェックです。図録によるともりさんがイラストを手掛けた「ふしぎなかばん」という絵本の復刻予定もあるそうです。なんだかアニドウという組織は11月に活動休止してしまうそうですが、復刻には影響ないんだよね? 楽しみにしたいと思います。