COLUMNサンリオ,企業

10月20日にこのような報道がありました。

ミッフィー生みの親サンリオ提訴 著作権侵害と(47NEWS)

なんと、ミッフィーの著作権管理業務を行うオランダの企業メルシスが、サンリオの「キャシー」というキャラクターがミッフィーを模倣し著作権を侵害しているとして商品の生産停止を求める訴訟を起こしたんだとか。裁判はオランダのアムステルダムで行われていて、判決は11月2日予定とのこと。

感想としては、意外だなぁと思うのと、疑問に思う点がいくつか浮かんだのでちょっと書いてみます。

まず、「キャシー」ってキティちゃんのおともだちに当たる脇役キャラクターなんですが、グッズなんて言われるほど出てる? という疑問。僕もキティちゃんグッズに関して詳しくはないんですが、おともだちってキティちゃんのイラストでたまに見かける程度だと思うんですよね。知名度に関しても熱心なサンリオファンなら知っているでしょうけど、それ以外の人はまず知らないような存在だと思います。

続いて、なぜ今? という点。キャシーって、1970年代には既に存在していたはずなんですが、なぜ今になって問題になったんでしょうね。ひょっとしたら海外では最近になってキティちゃんのおともだちにスポットを当てた展開をしているんでしょうか。

あと、国内でのネットの反応を見ていると、昔サンリオが展開していた「リトルハニー」というミッフィーそっくりなうさぎのキャラクターを持ち出して、元々そういう企業体質だったのでは、という意見が書かれているのをちらほら見かけたんですが、これはちょっとサンリオが気の毒かなと個人的にはしました。だって、時代背景ってあるし…。もし、2010年に新しくあんなパクリキャラを堂々と展開されたら、そりゃあ大問題でしょうけど、40年前と現在ではその辺の倫理観って全然違うと思うので、今の価値観だけで判断してしまうのもどうかと思います。

ただそうは言っても、「キャシー」はもとより、キティちゃんだってミッフィーの影響を色濃く受けた存在だとも思うんですよね。

ミッフィー
(『「ミッフィー展」-50 years with miffy-図録』朝日新聞社(2005) P20-21より)

参考までに1955年、誕生当時のミッフィーのイラストですが、最初は今と全然違う見た目なんですね。それから8年後に出版された絵本ではほぼ今と同じ雰囲気のミッフィーが完成されているんですが、そこに現在に至るまでの試行錯誤や洗練のされ方を感じ取ることができます。

かたやキティちゃんはというと、最初から完成型というか、今と変わらぬ無駄のないデザインで登場しています。
このキティの完成度ってやっぱり、ミッフィーがあってこそだと思うんですよね。ミッフィーとキティちゃんは、直接的に似ているキャラクターではないけれど、線の太さや丸みの付け方、全体のバランスなど、デザイン的な共通点がありますもん。

ただ、すべての創作物は過去の創作物の模倣から始まるわけで、大切なのはそこにどんなオリジナリティがあるかということです。
そんなわけで、「キャシー」のオリジナリティについて、オランダの裁判所がどう判断するのか、そこに注目しながら静かに見守っていきたいと思います。
 

~おまけ1 「ムスティ」について~

今回の件で改めて気になったのが、「ムスティ」の存在。ムスティはベルギー生まれの絵本のキャラクターなんだけど、個人的にはキャシーなんかよりもムスティの方がはるかにミッフィーに似ていると思うんですが、なぜ共存できているんでしょうか。
ムスティの日本版サイトによると誕生は1960年代と書かれているけど、確かミッフィーよりも古いキャラだったような…と思っていたら、英語版WikipediaのMustiの項には1945年って書かれています(何が本当なのやら)。あと2004年に日本のブロガーがムスティとミッフィーとキティの類似性について議論したとも書かれてますが、結論は出たんでしょうか。気になります。
僕個人としては、キティとミッフィーには前述のとおりデザイン的な共通点があるとは思っているけど、キティとムスティの間にはそれがないので類似性は感じないです。
 

~おまけ2 サンリオは既に自粛している?~

[本]SANRIO MEMORIES(2010.8.16)

上記のエントリーでサンリオの50周年記念ブックを2種類買ったことを書きましたが、せっかくなので改めて確かめてみると、な、なんと2冊ともキャシーが紹介されていないんですよ!

キティのおともだち
(『Sanrio 50th Anniversary Official book』サンリオ(2010) P8-9より)

キティのおともだち
(『SANRIO MEMORIES』サンリオ(2010) P16-17)

他のおともだちは紹介されているのに…。公式サイトでも紹介されていないし、ひょっとしてサンリオ的には裁判で結論が出る前からキャシーの存在はなかったことリスト行きになってるの!?
前からこんな扱いだったっけ? と思って振り返ってみると、昨年キティのおともだちについて取り上げたことがあったのを思い出しました。

ハローキティ&ディアダニエル 雛ぬいぐるみ デラックス
ジョーイのガールフレンド(2009.1.21)

これです。思わず画像(Amazonより)も貼り付けちゃいましたが、この「雛ぬいぐるみ」というグッズ、キティのおともだちが揃ってぬいぐるみになっていて珍しい! ということで、”ねずみのジョーイのガールフレンド”という微妙な立ち位置の女の子にスポットを当てた上で紹介したんですよね。
後にこの女の子はジュディという名前だということが判明するんですが、キティのともだちのともだちという立場上、やっぱり扱いも中途半端で公式サイトには相変わらずいないし、50周年記念本でも片方でしか紹介されていないというちょっと不遇な子なんですよね。そんなジュディに気を取られてしまい、まさかもっと不遇な扱いを受けている子が発生しているとは全く気づきませんでした…。

当時のエントリーを見ると、「ねずみの女の子だけが公式サイトで紹介されていない」とあるので、この段階ではキャシーもサイト上で紹介されていたはずなんですよねー。いつの間に削除しちゃったんだか。

「ハローキティ検定」の対策本が登場(2009.7.25)
[本]HELLO KITTY MEMORIES(2009.10.14)

ちなみにその間に発売されている上記2冊の書籍も確認してみると、「ハローキティ検定」ではキャシーについての問題が出題されていて、「HELLO KITTY MEMORIES」ではキャシーの他に、キャシーのおかあさんとおとうさんまで紹介されているのでこの段階ではまだ封印されていなかった様子です(ちなみに親まで紹介されていたのはおともだちの中ではキャシーだけなので、かなり待遇がよいと言えます)。

そんな感じで憶測してみると、昨年~今年の段階でメルシス側はサンリオに何らかの要求をして、サンリオがある程度譲歩したけど決裂し、提訴に踏み切ったという流れなのかな、という気がしてきました。

何にしろ、大人の事情でいなくなっちゃうキャラクターというのは寂しい限りなので、なんとか落としどころを見つけて円満に解決してほしいものです。

COLUMN

キャラクターをキーワードに2009年を振り返ってみようという企画の後編です。どうぞ。(前編はこちら

●まだ続くひこにゃん騒動(7/28)
昨年10月、彦根で2回目となるゆるキャライベント「ゆるキャラまつり in ~キグるミさみっと2009~」が開催され、7万人もの来場者を集め、大盛況のうちに幕を閉じました。
このイベントで主役的なポジションで頑張っているのがおなじみ「ひこにゃん」ですが、例の問題がまだ引きずっていて、7月に新聞・テレビなどで大きく報道されました。例の問題というのは原作者、もへろんさん側と市側とのトラブル。2007年に両者で話し合って解決したかに思われていたんですが、どうもお互いの解釈にずれがあったようなんですね。今年に入ってから、ひこにゃんにそっくりな「ひこねのよいにゃんこ」のグッズが巷に溢れだしたもんだから、市側はビックリして販売中止を求めたりと対応に追われる事態となってしまいました。
ちなみに今現在も根本的な解決には至らず、両者の主張は平行線のままになっています。
ひこにゃん悩ますそっくりキャラ なんと同じ原作者(朝日新聞 2009.7.28)
ゆるキャラ®まつりin彦根
ひこねのよいにゃんこのページ

●ディズニーランド本が盗用疑惑で回収へ(5/1)
僕は騒動になるまでそんな本がベストセラーになっていたことすら知らなかったんですが、東京ディズニーランドでスーパーバイザーを約15年務めた中村克さんという方が書かれた「最後のパレード ディズニーランドで本当にあった心温まる話」という書籍に、他の書籍やネット掲示板などからの盗用疑惑が持ち上がり、最終的には発売元のサンクチュアリ・パブリッシングがお詫びとともに書籍の回収を発表して事態は収束しました。
ディズニー本「最後のパレード」回収、著作権侵害問題で(日経トレンディ 2009.5.7)
パクり“確定”『最後のパレード』…この問題に関するwiki。
「最後のパレード」事件に関する公式見解とお知らせ(2009.10.1)…著者は騒動の5ヶ月後に改めて見解を発表。

●ゴマブックスが民事再生法の適用を申請(9/7)
これもびっくりでした。コマブックスは「BONte」をはじめ、キャラクター関連の書籍を多く発売されている出版社だったし、なによりお抱え作家さん的な存在だったイラストレーターのボンボヤージュさんの活動に影響が出るのでは? と心配してしまいましたが、どうも心配したような影響はなかったみたいで、会社も再建に向けて頑張っているようです。
ゴマブックスが民事再生を申請(ITMedia 2009.9.7)

●大仏もっこり発売中止に(6/25)
北海道・阿寒湖のまりもをモチーフにしたキャラクターと言えば「まりもっこり」ですが、現在では北海道以外の場所でも「ご当地まりもっこり」としてその地域ならではの格好をしたグッズが販売されています。
しかしそのうちの1つ、奈良県の「大仏もっこり」が東大寺からの販売中止を求める要請を受け発売中止になるという事態になってしまいました。
これは確かにキャラがキャラだけに洒落にならないということなんでしょうね。特に宗教が絡む場合は慎重にならないといけないという一例です。
「大仏もっこり」に待った 奈良・東大寺がカンカン(47NEWS 2009.6.24)
「大仏もっこり」販売中止 発売元、東大寺と「和解」(47NEWS 2009.6.25)…発売元のキョーワは問題が発生してわずか1日で発売中止を決め相手側と和解。素早い対応です。

●開国博Y150開催 たねまるの明日は?(4/28)
横浜港開港150周年を記念して横浜にて開催された「開国博Y150」。マスコットキャラのたねまるも大人気で、当初は限定15体で発売されたたねまるフィギュア(150万円)が即日完売するなどの盛況ぶりを見せましたが、イベントが終わってみるとその高すぎる入場料がネックとなったのか、入場者数も目標には大きく届かず、約25億円の赤字が発生。前市長の責任を問う声も出てきました。
そんな中、イベントのボランティアスタッフだった方達を中心に、たねまるを横浜市のマスコットにしようという活動が行われているようです。イベントの失敗により負の面を背負わされてしまった格好のたねまるですが、見事に生き残ることができるのでしょうか。
海洋堂のY150「たねまる」フィギュアが人気―既に2万個を販売(ヨコハマ経済新聞 2009.5.8)
「ペリー・テイトくん」の純金製フィギュア―価格は150万円(ヨコハマ経済新聞 2009.6.3)…こちらは完売しませんでした。
愛は「たねまる」を救う事ができるか? 元ボランティアたちの挑戦(全国ご当地キャラニュース 2009.11.30)
Y150のマスコット「たねまる」に年賀状2通届く、協会「ありがたい」(カナロコ 2010.1.7)…その後14通増えました。お年玉当たるといいね…。

●NHK「おかあさんといっしょ」に新キャラ「モノランモノラン」登場(3/30)
「おかあさんといっしょ」内で放送されている着ぐるみ劇コーナーのキャラクターが9年ぶりに刷新、3人の小鬼のキャラクターが活躍する「モノランモノラン」が始まりました。
ちなみに前作の「ぐ〜チョコランタン」に登場するキャラクター、「スプー」の奇妙奇跡なイラストを描いて人気になったはいだしょうこお姉さんは10月からフジテレビ「笑っていいとも!」のレギュラーになりました。「画ったい!」というコーナーで自慢のイラストを披露してくれています。
おかあさんといっしょ

●ドアラが原因で離婚危機に!?(4/8)
これは読売新聞が運営する「発言小町」に「妻と趣味が合わず、離婚まで考えています。」というタイトルで投稿されたトピックについてなんですが、トピ主の奥さんが中日ドラゴンズのマスコット「ドアラ」にはまってしまったんだけど、自分はまったくドアラのかわいさも妻の行動も理解できず、むしろ気持ち悪いと思ってしまう。この先やっていけるのかという相談なんですね。
最初はとにかくドアラ憎しだったトピ主ですが、なんとかお互いに歩み寄り、妥協することで話は決着するんですが、驚きなのがその後日談。夫婦で試合を観戦するようになって、すっかりドアラのファンになっちゃったとの報告が投稿されるんですね。これには小町のみなさんもずっこけたに違いない(笑)。それにしても嫌いな人まで虜にしてしまうドアラのパワーは恐るべしです。

以上、前後編あわせて15個の話題を取り上げてみました。最後にこのサイトで触れた2009年の訃報についてもまとめておきます。

●2009年の訃報
臼井儀人(9/11死去、51歳 漫画家)
ウェイン・オルウィン(5/18死去、62歳 ミッキーマウスの3代目声優)
滝平二郎(5/16死去、88歳 切り絵作家)
清水由貴子(4/20死去、49歳 女優)
志村正彦(12/24死去、29歳 「フジファブリック」ボーカル)

2009年は他にも世界のキング・オブ・ポップや大物俳優、ミュージシャン、政治家、テレビでおなじみだった落語家など、例年に比べて衝撃的な死が多かったような気がします。臼井さん、生きて帰ってきてほしかったな…。

さて、これで去年のまとめも終わりということで、やっと2010年が始まった気分になってきました。スタートからのんびりしてしまいましたが、今年もこんな感じでのんびり更新して行けたらと思います。

キャラクターで振り返る2009年(前編)(2010.1.20)

COLUMN

2009年をキャラクター的にざっと振り返っておきましょうというこの企画。時期的に遅くなっちゃいましたが、まだ途中までしかできてないんですよね。しょーがないので先に半分だけUPすることにします。それではどうぞ。

●地デジカ誕生(4/27) 
民放連が地上デジタル放送普及のために生み出したキャラクター。しかし、発表の直前というタイミングで偶然発生したあの事件の影響で、必要以上に注目を集めてしまうという事態になってしまい、そこから地デジカの受難の船出が始まります。一挙に知名度を獲得したまではよかったものの、ネット上に発生した二次創作イラストへの取り締まりの姿勢を見せたことからネットユーザーが反発、「アナログマ」なる対抗キャラが生まれたり、プロフィールにWikipediaの記事が無断使用されていることを追求されたりと、しばらくは話題に事欠かない状態が続きました。
最終的にはネットでのいじられもある程度収束し、無事復帰した草なぎくんとも共演を果たすことができたのでした。
地デジカ(公式サイト)
地デジカ(Wikipedia)

●アンパンマン、ギネス記録に認定(6/24) 
やなせたかしさん原作のアニメ「それいけ!アンパンマン」が、「最もキャラクターの多いアニメシリーズ」としてギネス世界記録に認定されました。認定されたキャラクターの数は1768体。これだけでもすごい数ですが、実は建物のキャラなど一部認定されなかったものもいるので、実際には2000体以上いるんですよね。
来月で91歳になるやなせさん、これからも元気でたくさんのキャラクターを生み出して記録更新してほしいです。
「それいけ!アンパンマン」 のなかまたちの数が世界No.1でギネス認定!!(アンパンマン ポータルサイト 2009.7.16)
アンパンマン:世界最多のキャラクターが登場 1768体でギネス記録に認定(毎日新聞 2009.7.16)

●ハローキティ検定開催(11/15)
今年はハローキティ誕生35周年ということで、いろんなイベントが開催されていたんですが、その中でも注目だったのがサンリオピューロランドにて開催された「ハローキティ検定」。なんと1441人ものキティファン達が集結し、キティの知識を競い合ったのでした。さすがキティラー、層が厚い!
ハローキティ検定(サンリオ)
ハローキティ検定イベント&SMCプレミアムデー報告♪(サンリオピューロランド 2009.11.27)

●ガチャピン、Twitterを始める(7/1)
2006年にブログを開設して、ネット上でも存在感を見せつけたガチャピンさんですが、昨年7月にはつぶやき投稿サイトのTwitterにも登録。すぐさまTwitterユーザーの間で評判になり瞬く間にフォローを増やしました。1/20現在の被フォロー数はなんと374000! 国内でこんなにフォローされているユーザーって他にいないんじゃないでしょうか。
ちなみにその後、ご当地キャラの間でも知名度UPのためにTwitterを利用する例が広がっています。
ガチャピンのTwitter
ロリポップスとガチャピンのTwitterがスタート!(フジテレビKIDSクラブ 2009.7.1)
ガチャピンさんもTwitter開始(IT Media 2009.7.3)
「ストリートビュー」にガチャピン登場 恒例エイプリルフール企画(産経ニュース 2009.4.1)…ガチャピンと言えばこんなこともありました。今年はどんな活躍を見せてくれるかな。

●クマキャラが人気に
別に昨年突然火が付いたというわけではなかったんですが、ケアベアスージーズー(ブーフ)ダッフィーといったキャラクターのグッズを街で見かける機会が多くなってきたのも2009年の1つの現象だったと思います。3つのキャラにはクマキャラという共通点以外にも、女子高生~OLが持つとはまる感じの雰囲気があるのもポイントです。一昔前はキャラクターと言うと女子高生発の文化っていうイメージがあったけど、ここ数年は意外とこの層から火が付いたキャラって少なかったと思うんですよね。どのキャラも一時的なブームって言うよりも、徐々に定着していった感があるのもいい感じです。

●加藤久仁生監督「つみきのいえ」がアカデミー賞受賞(2/22)
2008年にアヌシー国際アニメーション映画祭で最高賞を獲得したのに続いて、昨年は邦画初のアカデミー短編アニメ賞をも受賞。アカデミー賞では滝田洋二郎監督の「おくりびと」も日本映画初の外国語映画賞を受賞し、日本映画が54年ぶりに2冠に輝きました。
「つみきのいえ」は他にも数々の賞を受賞しているんですが、加藤さんはまだ33歳という若さです。これからもっとすごいものを作ってくれるんじゃないかと思うと楽しみになってきます。
第81回 米国アカデミー賞 短編アニメーション賞 受賞!(ROBOT)

●どーもくん海外でも人気
「どーもくん」と言えば日本の公共放送、NHKのマスコットキャラクターですが、海外でのキャラクター展開も本格化してきました。2008年には海外のテレビ向けに短編アニメシリーズを制作し、世界の100以上の国に向けて放送すると発表。昨年にはアメリカのセブンイレブンのキャンペーンキャラクターに起用され、広告用の映像が制作されたりもしました。
NHKのキャラが外国で広告に使われるというのは、よく考えるとヘンな気がしますが、細かいことは気にしないので日本でももっといろいろやってほしいな、と思います。
7-ELEVENアメリカのキャンペーンに、どーもくんが登場!!(dwarf-blog 2009.10.5)
NHKキャラクター「どーもくん」国内外で人気(読売新聞 2009.12.3)

●DS「トモダチコレクション」が大ヒット
昨年のゲーム業界は大作ゲームの発売が相次ぎ盛り上がりましたが、その中でも特に異彩を放っていたのがニンテンドーDSの「トモダチコレクション」というソフト。実は当サイトでも発売前に紹介していたのですが、正直こんな大化けを起こすなんて全然思っていませんでした。販売本数は昨年末の段階で230万本を突破し、今年に入ってからも勢いが衰えない状態が続いています。
ちなみに昨年いちばん売れたソフトは「ドラゴンクエスト9 星空の守り人」。昨年末までに410万本を売り上げ、国内においてシリーズ歴代1位の販売本数となっています。僕もやりまくりました。というか今もやってます。
トモダチコレクション(公式サイト)

というわけで、前半は8つ話題を取り上げてみました。後半も8つくらいの予定なんだけど”○○騒動”みたいな、きな臭い話題が多いんだよね~。どうしようかな。しょうがないのでそういう方向で押してみるかな(笑)。というわけで次回もお楽しみにー。
(後編ができました→こちら

キャラクターで振り返る2008年(2008.12.29)

COLUMN

昨日、こんなニュースが大きく報道されました。

ひこにゃん悩ますそっくりキャラ なんと同じ原作者(朝日新聞 2009.7.28)
ひこにゃん、困ったにゃん そっくりグッズ流通で(47NEWS 2009.7.28)

これ、彦根市はもう諦めて無視してるのかと思ったら、やっぱり問題にしていたんですね。うーん。この件って、法律的にはどうなのかっていう話はひとまず置いといて、原作者の考え方にはちょっと解せないところがあるんですよね。

そもそも、ひこにゃんって地域振興のために生まれたキャラクターですよ。んで、当初は市の管理っていうのかな、勝手にイラストが増えていったり、ないはずのしっぽがついたり、肉が好きっていう設定が付け足されたりっていう、杜撰な部分があって、おそらくその時のやり取りで作者の方は市に対して不審を抱くことになったんだと思うんですね。だから、感情的に溝が埋まらないっていうのはなんとなく理解できるんだけど、今、原作者がやってる「ひこねのよいにゃんこ」って、ひこにゃんのことも地域振興のことも何にも考えていない活動ですよね。「肉が好き」どころじゃない話ですよ。作者として、本当にこれでいいと思ってやっているのか、不思議だなぁって思います。

ひこにゃんって、たぶん市の人も作者も誰も予想していなかったくらい人気になったキャラクターだと思うんだけど、そうしたら、このチャンスを活かしてもっと地域振興に役立てたいと思うのが、キャラクターが生まれた経緯から考えて当然だと思うんですよね。でも作者さんは、イベントが終わったらキャラクターの使用を中止することを求めたって言うんでしょ。自分が生み出したキャラクターが大事なのは分かるけど、イメージを守るために地域振興のための活動を犠牲にしないといけないって本末転倒じゃないですか。ひこにゃんを考えるにあたって、最重要視しないといけないのが地域振興だと思うのに、作者サイドはその視点が抜けている気がするんですよね。そんなにキャラクターそのものが大事なら、公募なんかに出さなければよかったのに…と思ってしまいます。

今の市の管理体制って昔と違ってすごいレベルになってると思うし、今度こそどうにか素敵な方向で解決してほしいなと思います。ひこにゃんファンの方は作者さんのことをよく思っていない人が多いみたいだけど、それもどうかと思うし…。
今のところ「ひこねのよいにゃんこ」の存在によって、ひこにゃんのイメージがおかしくなるってところまでは行っていないと思うので、最悪、今くらいの状態で共存もありかなっていう気もするけど、この状態って本気(?)を出せば、”8頭身のひこねのよいにゃんこ”みたいな変なグッズだって作ろうと思えば作れてしまうっていう状況ですからね。やっぱり市としては気が気じゃないでしょうね。

COLUMNCM,サンリオ

今売ってる「TV Bros.」2/21号の投稿ページ(ピピピクラブ)を見ていたら、キティちゃんが鼠先輩の曲にあわせて激しく頭を振るCMが関西圏で放送されているという投稿が掲載されていたので、そのCMを作ったとされている車買取専門店ユーポスのサイトで確認してみたところ、本当に文字通りの光景が繰り広げられていて、これはサイトで取り上げざるを得ない! と思いこうしたエントリーをUPした次第です。

鼠先輩の「六本木~GIROPPON~」という、今いちばんみんなが忘れかけようとしている選曲にあわせて狂ったように頭を振るキティちゃん…。ハリウッドセレブがグッズを買い求めるなど、今や日本のポップカルチャーの象徴とも言える存在にまでなったキティちゃんが、ローカルCMに出演して奇行とも取れる行動を披露するとは。一体何がキティちゃんをそこまで駆り立てたのか!? 凡人の僕にはさっぱり分かりませんが、一言だけ言えるとしたらこんなことできるファンシーキャラクターはキティちゃんしかいないと言うことです。キティちゃんの半端ない強さを見せつけられた気がしました。

ぜひ全国、いや世界で放送してもらいたい作品です。

ユーポス(トップページ)
ハローキティ(公式サイト)

ジョーイのガールフレンド(2009.1.21)

COLUMNDVD

先日、ミッキーマウスのモノクロ時代の短編映画を収録したDVD、「ミッキーマウス/B&Wエピソード Vol.1 限定保存版」(amazon)「ミッキーマウス/B&Wエピソード Vol.2 限定保存版」(amazon)を購入しました。ディズニー関連のDVDを買うのははじめてですよ。

ミッキーの短編作品は前から1度ちゃんと見てみたいと思っていたんですが、ディズニー関連のDVDって手を出しにくい印象だったんですよね。期間限定になってたり、収録作品も何を基準に選ばれてるのかよく分からなかったりして。とっとと全部入りのシリーズをリリースしていつでも買えるようにしてくれればいいのに…と思っていたところ、どうやら最近発売されたB&WエピソードのDVDはVol.1と2さえ買えばミッキーのモノクロ時代の短編映画は全部揃うとの話なんですね。そうは言ってもディズニーのことだから絶対何か引っかけがあって、実は収録されていない作品があったりするはずだと意地になって調べてみたところ、僕が確認した限りだと本当に全作品が抜けなく収録されているようでした。

そうと分かればなくならないうちに買わないとと、慌てて注文したわけなんですが、これは「ホントに買ってよかった!」と思える内容ですね。まだ途中までしか見ていないんですが、とにかくミッキーの動きがかわいすぎる! 更に最初期の作品と言うことで、今のミッキーからは考えられないお宝シーンが盛りだくさん。ファンにはお馴染みのシーンかとは思いますが、ミッキーの喫煙、飲酒シーンやミニーにしつこくチューしようとしてビンタされるシーンとか、なんとも言えない味があっていいです。

ちなみにこのDVDは「Walt Disney TREASURES DVD」というシリーズの一環として発売されたもので、これまでに以下の作品がリリースされています。
ミッキーマウス/カラー・エピソード Vol.1 限定保存版 2004.6.18発売
シリー・シンフォニー 限定保存版 2004.9.15発売
ドナルドダック・クロニクル Vol.1 限定保存版 2004.10.20発売
ミッキーマウス/カラー・エピソード Vol.2 限定保存版 2004.11.19発売
ミッキーマウス/B&Wエピソード Vol.1 限定保存版 2008.12.17発売
オズワルド・ザ・ラッキー・ラビット 限定保存版 2008.12.17発売
ミッキーマウス/B&Wエピソード Vol.2 限定保存版 2009.1.21発売

いずれも限定生産で、最近発売された3作品はちょっと探せばまだ普通に売られていると思いますが、2004年に発売されたものは入手困難な状態となっています。

B&Wエピソード以外のDVDの収録状況も調べたところ、「カラー・エピソード」についてはごくわずかに未収録作品があるようでした。その他の「シリー・シンフォニー」、「ドナルド」、「オズワルド」は部分的な収録となっています。ただ、アメリカではシリー・シンフォニーとドナルドDVDの続編が出ているようなので、日本でも発売されればかなりの作品が網羅されそうです。ということで昔の短編作品を見たい人にとっては相当いいシリーズだったようですね。今頃気付いても遅すぎですが、正直なところ「カラー・エピソード」や「ドナルド」も今買えるものなら欲しかったかも。一部はディズニーストア限定で再販されたこともあるらしいので、とりあえず気長に待ってみることにします。

最後にちょっと余談ですが、今回購入したDVDに収録されている作品は、最も新しいものでも1935年公開なので、普通に考えると日本での著作権の保護期間は既に終了しているものと思われます。
実際にディズニーの長編作品だと1937年公開の「白雪姫」から1953年公開の「ピーター・パン」までの作品については著作権の保護期間が終了しているとされ、ディズニーに無認可で製作された格安DVDが流通しています。
短編作品の格安DVDは今のところ存在しないようですが、いくつかの作品は動画サイトに”著作権切れ作品”としてUPされていたりもします。ニコニコ動画ではこうした動画にはパブリックドメインというタグが付けられているので、探してみるのもいいかもしれません。

ただし、ディズニーが自社制作の作品について正式に著作権切れを認めたと言う事実は一例もないようなので、好き勝手してると突如ディズニーがこれまで公表していなかった事実や新たな法解釈に基づいて訴えてくる可能性もなくはないです。と言うわけで、現時点でこれらの作品を著作権切れと断言するにはやや不安の残る状態のようです。