[本]キャラクターデザインの仕事―ハッピークリエーター★たかいよしかず
明治製菓「マーブルわんちゃん」や児童書「怪談レストラン」のイラストなどを手掛けたことで知られるたかいよしかずさんが、自身の仕事についてまとめた書籍を出版されています。
[本]キャラクターデザインの仕事―ハッピークリエーター★たかいよしかず/たかいよしかず(amazon)
大日本図書 2012.2発売 1470円
ISBN:978-4-477-02615-2
「キャラクターデザインの仕事」というタイトルですが、具体的に仕事内容を解説しているわけではなくて、仕事を通して経験したり考えたことや、取り組む姿勢などについてがエッセイとしてまとめられています。
元々中高生をメインターゲットにしているということで、今後の進路に迷っている人へのアドバイス的なメッセージも込められた内容になっているんですが、「前に進んでる人はこうやって考えるんだ」と、なるほどなぁ~と思うことが多かったです。
中でも印象深いエピソードとして、たかいさんは夢の一つに絵本作家になりたいというのがあって、イタリアのボローニャ国際絵本原画展に応募するときの話があるんですが、1度出品するも落選で、今の自分ではダメみたいだと一旦引くんですね。で、数年後再挑戦するんですが、それでも落選で、何でダメなのか分析して翌年再挑戦し、晴れて入選するんですね。
この、まず大きな夢があって、それに対する現状分析と、目標の立て方、そしてどう行動していくのかが、ただ闇雲にってわけじゃなく、地に足のついた形で一本の線として繋がっているのがすごいなと。
そして、現地の原画展に行き、自分の作品を必死に売り込んでいる人達を目の当たりにして、会社勤めの自分と、フリーの人達との迫力の違いを実感したというエピソードに続くんですが、僕は逆に、会社に所属しながらこんなにアグレッシブに活動されている方というのも別の意味ですごいなと思いました。だって、ここまで何でもやっちゃえるような方なら当然フリーで活動されているんだとばかり思っていたので。いろんなかたちがあるものなんですねぇ。
とにかく日々ぼんやりと行き当たりばったりで生きている僕にははっとさせられることが多かったです。たかいさんがこれまで影響を受けてきた作品などについても紹介されているので、頭の中を覗いたような気分にもなれて、そういう意味でも楽しい1冊でした。
ディスカッション
コメント一覧
まだ、コメントがありません