E3 2012 感想
■E3がはじまりました。今年は全体的に若干地味な感じはしたものの、細かく見ていくといろいろ気になる発表がありました。主要3社の発表のうち、敢えてハード関連の話題を中心に気になったところを挙げてみます。
その前にAV Watchの西田さんの記事にリンク。
・MS、Xbox E3 Media Briefingで「Xbox Music」発表 ~Xbox SmartGlassで「なにも足さずマルチデバイス連携」~
・SCEA E3 2012 Press Conference。新作ゲームアピール ~AR電子書籍「Wonderbook」をJ・K・ローリングと~
・Wii Uで「テレビからの独立」。任天堂 E3会見 ~最初のデイスプレイに。ユーザーとの関係も変化?!~
マイクロソフトが発表した「Xbox SmartGlass」は既存のタブレット/スマートフォンとXbox360を繋げて2画面化するシステム。似たようなコンセプトのWii Uとは違い、映像データそのものを転送するのではなく、再生情報などの付加情報を無線LAN、もしくはクラウド経由で共有することで連携するようですね。Windows8、Windows Phoneに加えて、iOS、Androidにも対応していて、手持ちの機器があれば特別新しいハードを買わずに実現できるところが売りみたいです。注目されているスマートテレビ市場に新たな手を打ってきた感じでしょうか。
他に「Xbox Music」などの発表もあり、マイクロソフトはXboxのホームエンターテインメント・システムとしての立場をより強調してきた印象です。
一方、ソニー・コンピュータエンタテインメントは「cross platform feature」という、PlayStation3とPlayStation Vitaを連携する取り組みについての詳細を発表。VitaをPS3のコントローラがわりにする「Cross-Controller」はがっつりWii Uと競合しそうなコンセプトですね。対応ソフトがどのくらい発表されるのかが気になります。
スマートフォン向けプラットフォームの「PlayStation Suite」は「PlayStation Mobile」と改名。HTC製スマートフォンの対応が発表されたりと、徐々に土台ができつつあるようですが、ユーザー側からするとこのサービスならではのゲームっていうのがあまり見えてこないのが気になります。
そして、ある意味目玉だったのが「Wonderbook」。PlayStation MoveのAR技術によって”遊べる本”を実現したシステムです。第1弾ソフト「BOOK of SPELLS」はJ.K.ローリングが「ハリー・ポッター」の世界をベースに書き下ろした作品とのことで、Move自体の存在感がないに等しい日本はともかく、海外ではなかなか注目されるタイトルになるんじゃないでしょうか。
そして新ハード「Wii U」を擁する任天堂ですが、全体的な感想としては妄想が外れたのはいいとして、例えば液晶の解像度だったり、Wii/Wii UのゲームをGame Padだけで遊ぶことが可能なのか? といった当然発表されるであろうと思われていた細かい仕様については依然として隠されたままだったので、若干やきもきしてしまいました。NFC機能についても詳細は伏せられたままでしたし。これはおそらく、一気に情報を公開するよりも、少しずつ公開していった方が発売まで注目を引きつけることができるという作戦なんでしょうね。
そんな中びっくりだったのが「Miiverse」というSNSシステムを発表したこと。まさか任天堂が自前のSNSを作るなんて、まったく予想だにしていませんでした。単なるSNSというわけじゃなく、ゲーム内にも密接に関係しているところが面白そうです。スマートフォンやPCなどの端末とも連携してTwitterのタイムラインのような表示にもできるようでしたが、たぶん特定のフレンドと密な交流をするよりも、不特定多数とゆるく繋がる感じがキモになってくるんでしょうね。そういう意味ではニコニコ動画のコメント機能に近いのかもと思ったり。
こんな感じで各社の発表を見ていると、もう完全に閉鎖的なプラットフォームのままでいるという時代じゃないんだな~、という印象を受けました。各社それぞれにプラットフォームの独立性を守りつつ、一方どういう部分でスマートフォンなどの外部端末と連携していくのかといった模索が見えてきて面白いです。
・【E3 2012】世界的人気のパズル最新作!『Scribblenauts Unlimited』(gpara.com)
あとソフト関連ではスクリブルノーツの新作「Scribblenauts Unlimited」がWii U/3DS/PC向けに発表されたのがびっくりでした。てっきりスマートフォン向けにシフトしていくんだと思っていたので…。今作ではマックスウェル君のパーソナルな部分にもスポットが当たるらしいので楽しみです。日本でも発売されるかな?
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