MEMO

■バスの事故、こわいですね。僕も実家へ行き来するときに高速バスを利用することがあるので、こういうニュースには敏感になってしまいます。

普段は安全面のことなどを考えて、路線バス会社が運営している高速バスを選んで利用しているんですが、今年のお正月はものの試しに格安ツアーバスを利用したんですよね。
乗った感想としては、当初のイメージと違って案内も運転もすごく丁寧でトラブルもなく、全然悪くないなぁ~と。だけど改めていろいろ考えると、やっぱりツアーバスという形態そのものを見直さないといけないような気がしますね…。

責任とかいろんなものが、本来抱えきれるはずもない立場の弱い人のところへどんどんしわ寄せしてきて、社会の構造が歪になってきているというか。安いからってなんでも飛びつく僕みたいな消費者がいるからますます拍車が掛かるんでしょうね。
 

■巷では渋谷ヒカリエや東急プラザ表参道原宿といった新スポットが続々オープンして注目を集めているようですが、阿佐ヶ谷にも新スポット…というほどでもないですが、駅直結で行ける「阿佐ヶ谷ダイヤ街」がリニューアルオープンしたのでちょこっと見てきました。

カルディコーヒーファームが阿佐ヶ谷初出店ということでなんだか混んでましたが、よく見たら前この場所にあったサンルージュっていうファンシー雑貨のお店がなくなっちゃったんですね。かわりにおしゃれ雑貨のお店ができていましたが、これも時代の流れなんでしょうか。ちょっと寂しい気もしました。

近くにあるゴールド街っていう似たような施設も改装中みたいなので、これができると阿佐ヶ谷の印象もちょっと変わるかもしれません。昭和な雰囲気がよかったのに…という声もありそうなので、なかなか難しいところですけどね。

ちなみに僕が阿佐ヶ谷に引っ越してきて今月で丸10年でした。街の姿がどんどん変わってくので楽しいですね、東京は。
 

■あと、Twitterをはじめて丸5年たちました。元々サイトの更新が滞っているときの生存確認用にはじめたんですが、更新止まっているときはつぶやきも止まっている場合が多くてあまり意味が無かったりします。
基本的に面白くもなく、役にも立たないことを孤独につぶやいているだけなので、わざわざフォローして頂いている方には申し訳ない気持ちでいっぱいなんですが、今後も気の利いたつぶやきができる気配は一切しないので、諦めて今の感じで続けていこうと思います。

MEMO

■今週発売号の「週刊ファミ通」を読んでいたら、ユウジローの4コマ連載が最終回を迎えていてびっくりしました。終わるっていう概念がなかったもので…。900回、18年も続いていたそうなのに、もったいなさすぎです。

誌面では特別にページを割いて特集が組まれていて、その中で「漫画家は続けていく」との発言があったのでとりあえずはほっとしましたが、ファミ通で読めなくなるのはやっぱり寂しいです。なんたってファミ通きっかけで漫画家になった方だもんね。

ユウジローの4コマって、ちょっと語弊があるかもしれないけど、笑えるっていうよりもほっとする感じがいいんですよね。変わらないよさっていうか…。
あと個人的には、誰も知り合いのいない佐賀県に住んでいた頃に、なにもない部屋の中でユウジローの単行本をよく読んでいたので、その当時の記憶が蘇ります。

特集ページではユウジロー本人がお気に入りの4コマを何作か選んでいたので、僕も選んでみました。単行本は何冊か持ってたはずなんだけど、手元には「ユウジローのつぎ俺だかんね。」しかなかったので、この中から。

ユウジロー1
▲よりによってこれかい! って思われそうだけど、大好きだな~、これ。突っ込みどころが多すぎるところが好きです。

ユウジロー2
▲あとはこの作品。「でんわ犬」って出てきたのこの回だけでしたっけ。妙に印象に残っています。

改めてになるけど、やっぱり寂しいなぁ。桜玉吉のコミックビーム宣伝4コマよりも先に終わっちゃうとは思いもしませんでした。またいつかどこかで新作が読めることに期待したいです。

TOPICSGAME

Xbox360にも本体を買ってでも遊んでみたいと思わせてくれる作品が現れました。Xbox Liveアーケードで配信がはじまった「FEZ」というタイトルです。

[Xbox360]FEZ(フェズ)
日本マイクロソフト 2012.4.13発売 800マイクロソフトポイント

ドット絵で描かれた世界を舞台にしたアクションパズルゲームなんですが、一見2Dっぽい見た目なのにマップが3Dで構成されていて、視点をくるくると変更することができるようになっています。それなのに足場などは平面的に見たままで判定されるため、3D空間上は全然離れた場所に足場があっても、ある視点から見るとくっついて見える場合、ゲーム上でも地続きで歩いて行くことができるんですね。
そうやって視点変更を駆使して新たなルートを発見しながら散らばったキューブを集めるのがゲームの目的です。

ただこんな文章だけでは誰にも理解してもらえないと思うので公式トレイラーを2つほど貼り付けておきます。ぺたぺたっと。


FEZ LAUNCH TRAILER from POLYTRON on Vimeo.


FEZ LONG TRAILER from POLYTRON on Vimeo.

この、視点を操作してだまし絵的に道を作っていくというシステムに関してはかつてPSPで発売された「無限回廊」という作品で使われていたのとよく似たギミックなんですが、そこにドット絵で描かれた特徴的なビジュアルを組み合わせることで、今までにないような世界観が表現されていて、見事だなぁと感動しました。

そして特徴といえばゴメズという名前の主人公キャラ。海外のゲームとは思えないような日本的かわいさが溢れる見た目になっていて、ゲームのなんとも言えない雰囲気を作るのに一役買っています。動きも細かく作られているのがよいです。このキャラクターデザインは日本のインディーズゲーム「洞窟物語」あたりの影響なんでしょうかね~。

ところでこのゲームの作者の方、少し前に開かれたゲームのイベントで「最近の日本のゲームはどう?」と聞かれて「クズ(Suck)」とコメントし、国内外で物議を醸しちゃったそうですね。この件は既にいろんな人がその発言の真意について解説しているので今更蒸し返さなくてもいいんですが、やっぱり日本のゲームに対して特別の感情がなければこういう発言はしなかったと思うんですよね。本当に何にもなければ「興味ない」って答えると思うので。

本来なら実際に作品が日本でも広く遊ばれるようになれば、妙な断絶も自然と埋まっていくんだと思うんですが、日本ではヘビーユーザーにしか普及していないXbox360専用ということでそれも叶わなそうなのが少し残念です。

なぜこういった作品が、PS3やWiiでも3DSやVitaでもなく(更に言えばiOSやAndroidでもなく)、Xbox Liveアーケードで発売されるのかという点については、任天堂やソニー・コンピュータエンタテインメントといった日本のプラットフォームホルダーにもちゃんと考えてみてほしいと思うのでした。

Polytron Corporation…カナダにある開発元のサイト。ちなみにカバーアートは同じくカナダの漫画家、ブライアン・リー・オマリーによるもの。日本でも「スコット・ピルグリム」という作品の作者として知られています。

MEMO

■ぐっさんが出演している「Cook Do」のCMが、すごくツボでした。

【味の素KK】「Cook Do®」 |TVCM

お父さんとお母さんと娘さんがそれぞれ家の中で10円を発見し、「これでもやしが買える!」と一家で大はしゃぎするという、「つるピカハゲ丸くん」もびっくりのせこっちい展開。

テレビCMの制作には放映料をあわせると数千万~億単位のお金が動くと言われていますが、そうしてできたCMが「10円みっけ!」というシュールさ。よいです。
 

 

(久々の更新なのにこれだけですいません…)

TOPICSイベント,レポート

ちょっと上げるのが遅いんですが、2/22から3/4まで国立新美術館にて開催されていた第15回文化庁メディア芸術祭受賞作品展に行ってきた話です。毎年、感想的なエントリーをちゃんと書こうと思っているんですが、ここ何年かはしっかり書こうとしすぎて挫折が続いているので、今回はざっくり適当に書いていきますよ。

ところでメディア芸術祭という賞そのものについてですが、僕は(毎年話題にしていることからもお分かりのとおり)すごく好きなんですよね。なんか、混沌としているところが。メディア芸術って言う言葉自体、定義が曖昧でなんだかよく分からなくて、そんなものを国が堂々と掲げながら開催しているところが好きです。

というわけで展示作品の中から個人的に気に入った、または気になった作品をいくつか紹介してみたいと思います。

「HIMATSUBUSHI」植木秀治(アート部門新人賞)
僕的にはこの作品がいちばんヒットでした! 新幹線からの車窓風景が延々と収められた映像なんですが、よく見ると全身白タイツの人が建物の屋根から屋根へと飛び移りながら並走してる…というおもしろ作品です。
そういう妄想って暇で暇で仕方ないときとかに1度くらいやったことあるという人もいるんじゃないかと思うんですが、それを60分以上もの尺で実際に作っちゃうっていうのがとにかくツボでした。途中、トンネルに入ってずーっと真っ暗なシーンが続くという、映像作品としては通常あり得ない状態になったりもするんですが、それもカットは一切しないで遊び心のある演出が施されているのが楽しかったです。

「particles」真鍋大度/石橋素(アート部門優秀賞)
かなり大がかりな作品です。たくさんの光るボールが螺旋状のレールの上を転がっていくんですが、光のタイミングに様々なパターンがあって、それによって幻想的な光景が浮かび上がってくるというもの。ずっと見てても飽きない不思議な魅力がありました。

「SPACE BALLOON PROJECT」大八木翼/馬場鑑平/野添剛士/Johon POWELL(エンターテインメント部門大賞)
サムスン電子のスマートフォンを特殊なバルーンに載せて、TwitterやUSTREAMを駆使して成層圏からみんなのメッセージを発信するという今っぽい企画。□□□の音楽が合ってますね。

「べろべろ」田中秀幸(エンターテインメント部門優秀賞)
グループ魂のミュージックビデオ。歌舞伎町の街を毛むくじゃらの謎キャラが闊歩するというほぼワンカットで構成された作品です。かわいく毒っ気のあるキャラと夜の街、そしてこの歌声という一体感がすごいです。

「All Is Not Lost」大八木翼(エンターテインメント部門審査委員会推薦作品)
アメリカのバンドOK Goのインタラクティブミュージックビデオ。詳しくは実際にGoogle Chromeからこちらのサイトをご覧頂くと早いんですが、ブラウザを複数窓使った演出が楽しい作品です。一瞬ブラクラかと思ったのはナイショ。

「マイブリッジの糸」山村浩二(アニメーション部門優秀賞)
山村浩二さんの最新作。1度見ただけだと分からないという触れ込みでしたが、本当にさっぱり分かりませんでした(笑)。てっきり会場でエンドレス上映されてるのかと思ったらメイキングだけで、本編は上映イベントのみだったんですよね~(ちゃんと恵比寿に観に行っておけば…)。顔の部分の数字がくるくるするシーンはすごく山村さんっぽいと思いました。
映画『マイブリッジの糸』予告編(YouTube)

「やさしいマーチ」植草航(アニメーション部門新人賞)
相対性理論の楽曲「ミス・パラレルワールド」にあわせて作られたポップなアニメーション作品。この曲は実写のPVも好きなんですが、これはこれでまた違ったイメージを想起させられるのがいいです。違う作品も見てみたいなと思いました。

「rain town」石田祐康(アニメーション部門新人賞)
昨年「フミコの告白」で優秀賞を受賞した石田さんの卒業制作として作られた最新作。「フミコ~」が動だとするとこちらは静といった趣の、がらっと変わった世界観が紡がれています。自身のブログで制作過程が惜しげもなく公開されているのも一読の価値あり。今後、どんな方向性の作品を届けてくれるのかが非常に楽しみな作家さんです。
rain town :Graduation film(YouTube)

「これくらいで歌う」椙本晃佑(アニメーション部門審査委員会推薦作品)
日常の中のいろんな可能性…みたいなものを表現したミュージックビデオ。いいですね、これは。歌声も相まって、切なさをすごく感じます。
自主制作アニメ ハンサムケンヤ「これくらいで歌う」(YouTube)

「ホリデイ」ひらのりょう(アニメーション部門審査委員会推薦作品)
ひらのさんはOmodakaのミュージックビデオ「Hietsuki Bushi」でエンターテインメント部門新人賞も受賞。こちらは短編アニメーション作品ですが、オリジナリティ溢れる世界観が素晴らしいです。この昔の漫画っぽいキャラクターデザイン、独特ですよね。イモリが叫ぶ「お~い!」のリフレインが耳に残りました。
「ホリデイ」予告編.mov(YouTube)

「PLUG, THe NeW WORLD」合田経郎(アニメーション部門審査委員会推薦作品)
「どーもくん」でおなじみ合田経郎さんによる日産のキャラクター、PLUGのアニメーション。でもなんだろう、上の作品たちとの並びで見たら、綺麗に作られすぎててちょっとつまらない気もしてしまいました。まあ、むちゃくちゃわがままな話です(笑)。
PLUG, THe NeW WORLD_JP(YouTube)

「BONNIE」岡本将徳(アニメーション部門審査委員会推薦作品)
野外の風景を背景に、画用紙を切り抜いて作られたキャラクターがアニメーションするという作品。現実の中にある非現実な感覚が心地いいです。
BONNIE(YouTube)

「ようこそぼくです」姫田真武(アニメーション部門審査委員会推薦作品)
頭のいい人が無理してこんなことやってるんだろうなぁっていうのが垣間見られて痛々しい気分になるのも狙ってやってるんでしょうか。キライではないけど、もっとガチの狂気を見せてくれた方が好みかなぁ。でも繰り返し見ると中毒性高そうかも。
ようこそぼくです(YouTube)

「土星マンション」岩岡ヒサエ(マンガ部門大賞)
この作品、1巻だけ持っているんですが、あまりはまらなくて以降は読んでなかったんですよね。なので大賞受賞というのが意外でした。もう一度読んでみた方がいいのかな。

「あの日からのマンガ」しりあがり寿(マンガ部門優秀賞)
しりあがりさんらしい作品ですよね。自分に偽りなく動くことがこういった作品を描くことだったんだなぁと。「海辺の村」のあの見開きを見たときの、なんとも言えないぞくっとした感じは他では味わったことのない感覚でした。

「ママはテンパリスト」東村アキコ(マンガ部門審査委員会推薦作品)
やっぱり売れてる漫画は面白いね~。三つ子の魂百までとは言うけど、3歳どころか2歳の時点でこんなに明確に個性ってあるもんなんだとびっくりしました。本人に内緒で母親のことをブタ呼ばわりするという、ごっちゃんの発想に脱帽です。

「進撃の巨人」諫山創(マンガ部門審査委員会推薦作品)
こちらも人気作品ですが、面白いですね。勢いがあって。ただその分、雑な箇所が気になるという指摘もあるようだけど、僕はそういうところも含めて肯定したいです。やっぱり漫画の世界ってすごいんだなと。

以上です。全体の感想としては若いクリエイターの面白い作品が増えたなぁという印象。特にアニメーション部門は個性的な作品が多くて楽しめました。YouTubeにUPされている作品にはリンクしたので、イベントに行けなかった人にも見てほしいなと。一部、おまえは何様なんだと言いたくなるような上から目線の感想になっちゃいましたが、来年もこんな感じでざっくり書ければと思います。

文化庁メディア芸術祭(公式サイト)

第13回文化庁メディア芸術祭 功労賞受賞者シンポジウムに行ってきた(2010.2.6)

TOPICSBOOK

明治製菓「マーブルわんちゃん」や児童書「怪談レストラン」のイラストなどを手掛けたことで知られるたかいよしかずさんが、自身の仕事についてまとめた書籍を出版されています。

キャラクターデザインの仕事―ハッピークリエーター★たかいよしかず
[本]キャラクターデザインの仕事―ハッピークリエーター★たかいよしかず/たかいよしかず(amazon)

大日本図書 2012.2発売 1470円
ISBN:978-4-477-02615-2

「キャラクターデザインの仕事」というタイトルですが、具体的に仕事内容を解説しているわけではなくて、仕事を通して経験したり考えたことや、取り組む姿勢などについてがエッセイとしてまとめられています。

元々中高生をメインターゲットにしているということで、今後の進路に迷っている人へのアドバイス的なメッセージも込められた内容になっているんですが、「前に進んでる人はこうやって考えるんだ」と、なるほどなぁ~と思うことが多かったです。

中でも印象深いエピソードとして、たかいさんは夢の一つに絵本作家になりたいというのがあって、イタリアのボローニャ国際絵本原画展に応募するときの話があるんですが、1度出品するも落選で、今の自分ではダメみたいだと一旦引くんですね。で、数年後再挑戦するんですが、それでも落選で、何でダメなのか分析して翌年再挑戦し、晴れて入選するんですね。

この、まず大きな夢があって、それに対する現状分析と、目標の立て方、そしてどう行動していくのかが、ただ闇雲にってわけじゃなく、地に足のついた形で一本の線として繋がっているのがすごいなと。

そして、現地の原画展に行き、自分の作品を必死に売り込んでいる人達を目の当たりにして、会社勤めの自分と、フリーの人達との迫力の違いを実感したというエピソードに続くんですが、僕は逆に、会社に所属しながらこんなにアグレッシブに活動されている方というのも別の意味ですごいなと思いました。だって、ここまで何でもやっちゃえるような方なら当然フリーで活動されているんだとばかり思っていたので。いろんなかたちがあるものなんですねぇ。

とにかく日々ぼんやりと行き当たりばったりで生きている僕にははっとさせられることが多かったです。たかいさんがこれまで影響を受けてきた作品などについても紹介されているので、頭の中を覗いたような気分にもなれて、そういう意味でも楽しい1冊でした。

たかいよしかず(公式サイト)
京田クリエーション…たかいさんが所属しているデザインプロダクション。