キャラクターをキーワードに2009年を振り返ってみようという企画の後編です。どうぞ。(前編はこちら)
●まだ続くひこにゃん騒動(7/28)
昨年10月、彦根で2回目となるゆるキャライベント「ゆるキャラまつり in ~キグるミさみっと2009~」が開催され、7万人もの来場者を集め、大盛況のうちに幕を閉じました。
このイベントで主役的なポジションで頑張っているのがおなじみ「ひこにゃん」ですが、例の問題がまだ引きずっていて、7月に新聞・テレビなどで大きく報道されました。例の問題というのは原作者、もへろんさん側と市側とのトラブル。2007年に両者で話し合って解決したかに思われていたんですが、どうもお互いの解釈にずれがあったようなんですね。今年に入ってから、ひこにゃんにそっくりな「ひこねのよいにゃんこ」のグッズが巷に溢れだしたもんだから、市側はビックリして販売中止を求めたりと対応に追われる事態となってしまいました。
ちなみに今現在も根本的な解決には至らず、両者の主張は平行線のままになっています。
→ひこにゃん悩ますそっくりキャラ なんと同じ原作者(朝日新聞 2009.7.28)
→ゆるキャラ®まつりin彦根
→ひこねのよいにゃんこのページ
●ディズニーランド本が盗用疑惑で回収へ(5/1)
僕は騒動になるまでそんな本がベストセラーになっていたことすら知らなかったんですが、東京ディズニーランドでスーパーバイザーを約15年務めた中村克さんという方が書かれた「最後のパレード ディズニーランドで本当にあった心温まる話」という書籍に、他の書籍やネット掲示板などからの盗用疑惑が持ち上がり、最終的には発売元のサンクチュアリ・パブリッシングがお詫びとともに書籍の回収を発表して事態は収束しました。
→ディズニー本「最後のパレード」回収、著作権侵害問題で(日経トレンディ 2009.5.7)
→パクり“確定”『最後のパレード』…この問題に関するwiki。
→「最後のパレード」事件に関する公式見解とお知らせ(2009.10.1)…著者は騒動の5ヶ月後に改めて見解を発表。
●ゴマブックスが民事再生法の適用を申請(9/7)
これもびっくりでした。コマブックスは「BONte」をはじめ、キャラクター関連の書籍を多く発売されている出版社だったし、なによりお抱え作家さん的な存在だったイラストレーターのボンボヤージュさんの活動に影響が出るのでは? と心配してしまいましたが、どうも心配したような影響はなかったみたいで、会社も再建に向けて頑張っているようです。
→ゴマブックスが民事再生を申請(ITMedia 2009.9.7)
●大仏もっこり発売中止に(6/25)
北海道・阿寒湖のまりもをモチーフにしたキャラクターと言えば「まりもっこり」ですが、現在では北海道以外の場所でも「ご当地まりもっこり」としてその地域ならではの格好をしたグッズが販売されています。
しかしそのうちの1つ、奈良県の「大仏もっこり」が東大寺からの販売中止を求める要請を受け発売中止になるという事態になってしまいました。
これは確かにキャラがキャラだけに洒落にならないということなんでしょうね。特に宗教が絡む場合は慎重にならないといけないという一例です。
→「大仏もっこり」に待った 奈良・東大寺がカンカン(47NEWS 2009.6.24)
→「大仏もっこり」販売中止 発売元、東大寺と「和解」(47NEWS 2009.6.25)…発売元のキョーワは問題が発生してわずか1日で発売中止を決め相手側と和解。素早い対応です。
●開国博Y150開催 たねまるの明日は?(4/28)
横浜港開港150周年を記念して横浜にて開催された「開国博Y150」。マスコットキャラのたねまるも大人気で、当初は限定15体で発売されたたねまるフィギュア(150万円)が即日完売するなどの盛況ぶりを見せましたが、イベントが終わってみるとその高すぎる入場料がネックとなったのか、入場者数も目標には大きく届かず、約25億円の赤字が発生。前市長の責任を問う声も出てきました。
そんな中、イベントのボランティアスタッフだった方達を中心に、たねまるを横浜市のマスコットにしようという活動が行われているようです。イベントの失敗により負の面を背負わされてしまった格好のたねまるですが、見事に生き残ることができるのでしょうか。
→海洋堂のY150「たねまる」フィギュアが人気―既に2万個を販売(ヨコハマ経済新聞 2009.5.8)
→「ペリー・テイトくん」の純金製フィギュア―価格は150万円(ヨコハマ経済新聞 2009.6.3)…こちらは完売しませんでした。
→愛は「たねまる」を救う事ができるか? 元ボランティアたちの挑戦(全国ご当地キャラニュース 2009.11.30)
→Y150のマスコット「たねまる」に年賀状2通届く、協会「ありがたい」(カナロコ 2010.1.7)…その後14通増えました。お年玉当たるといいね…。
●NHK「おかあさんといっしょ」に新キャラ「モノランモノラン」登場(3/30)
「おかあさんといっしょ」内で放送されている着ぐるみ劇コーナーのキャラクターが9年ぶりに刷新、3人の小鬼のキャラクターが活躍する「モノランモノラン」が始まりました。
ちなみに前作の「ぐ〜チョコランタン」に登場するキャラクター、「スプー」の奇妙奇跡なイラストを描いて人気になったはいだしょうこお姉さんは10月からフジテレビ「笑っていいとも!」のレギュラーになりました。「画ったい!」というコーナーで自慢のイラストを披露してくれています。
→おかあさんといっしょ
●ドアラが原因で離婚危機に!?(4/8)
これは読売新聞が運営する「発言小町」に「妻と趣味が合わず、離婚まで考えています。」というタイトルで投稿されたトピックについてなんですが、トピ主の奥さんが中日ドラゴンズのマスコット「ドアラ」にはまってしまったんだけど、自分はまったくドアラのかわいさも妻の行動も理解できず、むしろ気持ち悪いと思ってしまう。この先やっていけるのかという相談なんですね。
最初はとにかくドアラ憎しだったトピ主ですが、なんとかお互いに歩み寄り、妥協することで話は決着するんですが、驚きなのがその後日談。夫婦で試合を観戦するようになって、すっかりドアラのファンになっちゃったとの報告が投稿されるんですね。これには小町のみなさんもずっこけたに違いない(笑)。それにしても嫌いな人まで虜にしてしまうドアラのパワーは恐るべしです。
以上、前後編あわせて15個の話題を取り上げてみました。最後にこのサイトで触れた2009年の訃報についてもまとめておきます。
●2009年の訃報
臼井儀人(9/11死去、51歳 漫画家)
ウェイン・オルウィン(5/18死去、62歳 ミッキーマウスの3代目声優)
滝平二郎(5/16死去、88歳 切り絵作家)
清水由貴子(4/20死去、49歳 女優)
志村正彦(12/24死去、29歳 「フジファブリック」ボーカル)
2009年は他にも世界のキング・オブ・ポップや大物俳優、ミュージシャン、政治家、テレビでおなじみだった落語家など、例年に比べて衝撃的な死が多かったような気がします。臼井さん、生きて帰ってきてほしかったな…。
さて、これで去年のまとめも終わりということで、やっと2010年が始まった気分になってきました。スタートからのんびりしてしまいましたが、今年もこんな感じでのんびり更新して行けたらと思います。
◇キャラクターで振り返る2009年(前編)(2010.1.20)