MOTHER3 - INTRODUCTION
この物語の主人公は、ある平和な村に住んでいる4人の家族+1匹の犬。ある日、近くの入り江に正体不明の物体が現れてから、村に異常な出来事が起こるようになりました。
さらに森の奥から聞こえてくる、不気味で恐ろしい叫び声。『森で何かがおきている!!』父親であるフリントは、森を、村を、そして愛する家族を守るため、森の奥へと向かうのでした・・・。
(
任天堂ホームページより)
MOTHER3の物語は、リュカとクラウスという双子の父、フリントが森へ出かけるところから始まります。
ここからは、かつてゲーム雑誌などで公開されていた、NINTENDO64版(64DD版)MOTHER3の情報を当時のままにまとめて紹介しています。
また、その内容にゲームボーイアドバンス版「MOTHER3」と同じ部分があるかどうかは現時点(2003年5月)では全く不明です。
◆NINTENDO64版MOTHER3概要(2000年2月時点)
タイトル:MOTHER3 豚王の最期(まざーすりー ぶたおうのさいご)
メーカー:任天堂
ジャンル:RPG
発売予定日:2000年予定
予価:6800円
メディア:NINTENDO64専用カートリッジ
容量:不明
振動パック対応
◆
MOTHER3開発中止座談会(ほぼ日2000.8.22)
MOTHER3開発中止についての詳細は上記リンクを参照のこと。
◆64DDとは - MOTHER3と64DDの関係
当初、MOTHER3は64DDと言うハードで発売が予定されていました。64DDはNINTENDO64の下に取り付けるディスクドライブで、メディアは専用の磁気ディスク(64MByte)を使用します。その特徴は膨大な書き換え容量にあり、通常のカセットや光ディスクのゲームだと小容量のバッテリーバックアップやメモリーカード内にセーブデータを記録するのに対し、64DDはそのディスクの半分近くが書き換え可能な領域であるので、従来のゲームに比べて数十倍~数万倍の容量をセーブや、追加プログラムの保存などに利用できることになります。64DDを開発した任天堂はこの従来にはない発想から生まれたハードから、これまでにない全く新しい遊びを提唱しようと考えていました。
MOTHER3もそんな全く新しい機能をふんだんに使用し、例えばフィールド上のどこかに種を植えるとそこに木が育つなど、最終的にはソフトごとにがらっと町の風景が変わっているような、64DDならではのゲームを目指していました。
MOTHER3はそんな64DDというハードの期待を一身に背負いつつ、第1弾として発売が予定されていた頃もありましたが、当初1996年末に発売が予定されていた64DDが「ソフトの開発の遅れ」を理由にどんどん発売延期されることとなります。
そんな先の見えない状況下からか、1999年夏頃についにMOTHER3は通常のNINTENDO64カートリッジでの発売に変更されます。
64DDの発売は、最終的にPS2の発売を目前に控えた1999年末までずれ込むことになります。すでに発売予定だった主なタイトルはカートリッジでの発売に変更になっていたこともあり、発売前にして”終わったハード”といった印象は拭えませんでした。
そして、64DD発売から半年後の2000年8月、MOTHER3が開発中止され、その3ヵ月後の11月には不振だった64DDの販売も中止されます。こうして2つの夢は、一方は短い間だったけどユーザーの元に届けられ、もう一方は誰の目にも触れぬままに、終焉を迎えます。
MOTHER3はゲームボーイアドバンス用ソフトとして復活を遂げましたが、64DDの思想を受け継ぐハードは現在のところありません。NINTENDO64版MOTHER3を振り返るとき、そこには必ず64DDの存在があります。2重の重い夢を背負った重い歴史がそこにはあるのです。
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64DD研究所(参考リンク)
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