37.さくら家と我が家 2000.2.24


 最近何かとさくらももこのことをぼけーっと考えることが多いので、いっそのことさくらももこについて今まで思ってきたことを全部、ぶちまけてみました。 本題として、「ちびまる子ちゃん」に登場する「さくら家」と我が家との共通点の検証という謎テーマを持ってきてみました(だから上のようなタイトルになった)。


さくらももこと僕

以前、トップページの日替わり文で「さくらももこと僕は似ている」という、とんでもないことを書いたような気がします。
誰でも有名人と自分との微かな共通点を発見したことくらいあると思いますが、まあ僕のもこれと同じ部類なんだとは思いますけどね。


「さくら家」と「我が家」の共通点

いつからそんなことを思うようになったのかはよく分からないんですが、「ちびまる子ちゃん」が始まった当初はアニメの「さくら家」と自分の家をオーバーラップして見てたことは覚えてます。
ただ「ちびまる子」は、普通の日本家庭の風景を切り取って共感を集めるという手法を取っているのでオーバーラップ自体は、普通の見方だと言われればそれまでです。

しかし、かなり貧乏な家に飲んだくれの巨人好きオヤジ、わがままし放題の妹に、きついことを言う姉が暮らしている。「さくら家」とこれだけの共通点を見出せた家庭ってなかなかないんじゃないでしょうか。
このシチュエーションの偶然は、家族の誰もが認めるところでした。特に僕の妹とまる子はまるで生き写しのようで、アニメ放送が重なるに連れ、ますます確信するくらいでした(その証拠に、妹は当時クラスメイト数人からも「まる子に似ている」と言われたとか…。こんな決して誉め言葉ではないようなことを堂々と言われてしまうってすごいでしょ)。

残念ながら、母と祖母の性格は全然似ていません。そして僕はというと、家族構成の余りと言うことで「友蔵」に配役されてしまいました。でも家族いわく、これはかなり的を得ているとか。確かに僕は若者が持つ”生気”みたいなものがあまりなく、普段じいさんくさいと言われているのは事実ですが(^^;)、僕的にはかなり不満でした。そんな心の思いもあってか、ある時僕はさくらももこ自身に似ているのではないかと思ったのです。


さくらももことの共通点

ちょっと待て、さくらももこに似ているということはまる子に似ていると言うことなんじゃないか、と言う方もいることでしょう。でも、ちょっと違うのです。まあこれは、実際に本人を知ってるわけじゃないので推測ですが…。
まる子はぐうたらで面倒なことが嫌いな人間です。多分これは本人も同じでしょう。ただ違うのは、それに付け加えて几帳面なところです。
一見誰でも書けそうな漫画に惑わされがちですが、さくらももこは相当几帳面な人だと思うのです。漫画のタイトルイラストとかにそういうところが出てますよね。
ぐうたらなのに几帳面というとちょっと矛盾してるんですが、その辺がねぇ、似てるなあと思ったんですよね(まあ、たぶん”ふり幅”に違いがあるんでしょうけどね。そこが大物と小物の分かれ目なのかも)。
他にも、思い出好きだとか、コーネリ好きだとか細かいところもあるんですけど、その辺は今回は置いときます。
んで、結局何が言いたいのかというと別になんでもないんですけどね。たまに「ちびまる子」とかでもオチがしどろもどろになってるのがあるでしょ。あんな感じと言うことで、この本題はこの辺でおしまい!


おまけコーナー…さくらももこのことあれこれ


雑誌「富士山」について

正月頃にさくらももこの雑誌「富士山」というものが出ました。僕は興味があったのですがちょっとお金がないのと、本屋でパラパラめくった時にそれほど読みたいという気持ちの高ぶりがなかったので買いませんでした。
しかし先日、古本屋で売られているのを発見、値段はなんと280円(!)と言うことで買ってきました。まだ全部読んでいないのですが一番驚いたのがこの雑誌、なんと1回こっきりじゃないんですね!季刊。なんとあと3回、しかも今年中に発行されると言うじゃないですか。
こ、こんなマニアな出版物を3度も…。さくらももこの考えることはすごいと思った次第です。
富士山ホームページはこちら


富士山について

こっちは本物の富士山についてです。さくらももこも雑誌の中で富士山について語っておられますが、僕は修学旅行で5合目までバスで行ったことがあります。
最初は、「なんで富士山なんかに行くんだろう。早く東京に行けばいいのに。時間のロスだ」なんて思っていたんですが、実際に目の当たりにした時はびっくりしました。
ただそこにあるだけの山のはずなのに、この存在感はなんだろう…、ってな感じで圧倒されてしまいました。


さくらももこの罠

コミックスの「コジコジ」に収録されている「えらいお坊さん」や、「神のちから」等に掲載されている「バカ山バカ太郎先生」などを読んで、面白くないと感じた人はいますでしょうか。僕もこれらの漫画の存在にはかなり頭を悩ましました。結論として、これはさくらももこの罠なんだということになりました。ただ面白くないとだけ思った人は、罠にかかったと言うわけです。
罠にかかった人というのはさくらももこの笑いについてこられていない可能性があります。罠はそういう人を完全に遠ざけてしまうために用意されていると思われます。
では、これらの漫画はどういう見方をするのがいいでしょうか。笑えるならそれが一番いいと思いますが、「読んでいろいろ頭を悩ます」のでいいような気がします。ついでにこの漫画を描いてる時のさくらももこを想像してみたりするのもいいかもしれません。
ちなみに罠は雑誌「富士山」の中にも周到に仕掛けられていますね。


「神のちから」について

久しぶりにこの漫画を読んでみたらびっくりしました。「コジコジ」に登場するキャラクターがたっくさん出てきてるんですね。ハレハレ君はお天気の神様(58万円)、ムーアはハンド・バーテンダー、ドーデスは雷を呼びすごいへそを持つさわやかなアメリカ人、ものしりじいさんは永遠なる物、ジョニーはへそで茶を沸かすブルガリア人…。謎だ。


バカメルヘン「コジコジ」について

コジコジについては以前にこらむで取り上げたのですが、さくらももこがコジコジのことを”バカメルヘン”と呼ぶことについてのことを少々。

「コジコジ」はメルヘンの国を舞台にしているのに、そこに住むキャラクターたちはおバカだし、妙になまめかしい言動を取ったり、変に生活観に溢れていて全然夢がありません。その証拠にちょっとだけメルヘンチックな時計のキャラ(名前失念)が出てきたときなんか、明らかに存在が浮いてました(^^;)。
でもそれが「バカメルヘン」な世界なんですよね。コジコジをはじめとするキャラクターたちは宇宙のどこかにあるメルヘンの国に暮らし、何万年も生きています。でも地球にも度々降り立つのでこの星のことにも詳しいハズなのに、実際に知っているのは日本の昭和40年代以降のことだけです。
キャラたちは本来ならもっといろんな地球規模の文化についての知識がなければならないはずなのに、明らかにさくらももこが持っている知識以上のことは知らないのです。
普通の作家ならそんなすぐにボロがでる設定自体を見直し、いかに矛盾が生じないかということを気にしながら作品の世界観を築いていくはずです。でもさくらももこはしなかった。分かっててやった。それが「バカメルヘン」なんだ、面倒なことをそのひとことで片付けてしまった。
この辺がさくらももこの凄いところであり、誰も真似できないところであり、僕が尊敬するところでもあります。


ちびまる子ちゃんについて

最近再放送をやっているのをたまたま見たんですが、キャラクターの性格がかなり違うんでびっくりしました。10年もやってたらいろいろ変わっていくものなんですね。
最初の頃の方が面白かったと言う声もありますが、僕は、昔のも大好きだけど、今の「まる子」も捨てがたいです。
パターン化してしまってるのと、キートン山田の出番が少ないのは少し残念ですが、大野君と杉山君がちょっとだけお笑い好きになった1年前あたりから、またおもしろ度がアップした思います。
あと1点気になったのが、昔はたまちゃんにお兄ちゃんがいたみたいですね。なんでいなくなったのか、謎ですね。


祖父江慎氏について

さくらももこの本(今回の「富士山」など)をはじめ、いろんな本の装丁をしている方なのですが、どんな人なのか詳しくは知りません。ネットで調べてもよく分からないので、もしこの方のことを詳しく知っている方で近くHPを作ろうと考えられている方は、ぜひ一角に祖父江慎コーナーを設けてみることをお薦めします。僕が見に行きますので(^^;)。
「富士山」の中でも日本一おいしいシフォンケーキがどうのこうのって出てきますよね。そのコーナーでエッセイ「さくら日和」のことも書かれていたので、この本に何かヒントが!?と思って立ち読みしてみたけど分かったのは「性別を超越した人柄」を持った方らしいこと。でも、僕が知りたいのはそういうことじゃなくて…ねえ。


エッセイについて

さくらももこはたくさんエッセイを出しています。僕はこれらのエッセイも大好きです。でも、最初の3つくらいはちゃんと読んだと思いますが、その後は読んだり読まなかったり、最近ではどの本を読んでないのかとか、なんだかよく分かんなくなってきました。要するにノーチェックと言うことなんですけど。
もものかんずめ
さるのこしかけ
たいのおかしら
ももこのいきもの図鑑
そういうふうにできている
ももこの世界あっちこっちめぐり
あのころ
まる子だった
ももこの話
ももこの健康手帳
さくら日和
今まで出たエッセイはだいたいこんな感じらしいです。「あのころ」以降ですね、把握できなくなったのは。
あとですね、ずっと気になっていることがあるんですが、
「東京糸井重里事務所にはモノポリーの世界大会出場者がごろごろといる」というエピソードをさくらももこのエッセイで読んだことある気がするのに、見当たらないんですよね。違う人の本だったのかなあ。


よく考えてみると

僕はさくらももこの本を新品で買ったことがないことに気がつきました…。神のちからもコジコジも、永沢君も今回の富士山もぜ〜んぶ、古本。エッセイも図書館で借りたり立ち読みだったり。
古本好きの僕ですが、ここまで1冊も買ってない作家ってさくらももこだけかも(^^;)。ちょっと申し訳ないような気もしますが、さくらさんなら許してくれるかな(?)。売れてるからいいじゃんって(^^;)。


追記

2000/4/24:富士山2号が発売されました〜!今回は「コジコジ」の書き下ろしが収録されています(でもアニメであったやつじゃん…)。
コジコジといえば、Dreamcastでゲームも出ています。「さくらももこ劇場 コジコジ」というタイトルで、マイク音声でゲームを進めていくみたいです。価格は6800円です。


おまけ:関連グッズ通販リンク(2002/4/4追加)

通販サイトamazonで、さくらももこ関係の書籍をエッセイ作品を中心に集めてみました。新しい順です(文庫は元の本が出た順で)。

ももこの21世紀日記(N’01)…日記だそうです。
ももこのトンデモ大冒険…徳間書店のトンデモ編集者と一緒に作ったトンデモ本。
ツチケンモモコラーゲン…大学教授との対談本。
コジコジ風水―さくらももこカードブック    Bamboo mook…Dr.コパの手でコジコジが風水に!
富士山 (第4号)…2〜4号は今も購入可能です。
のほほん絵日記…お茶のおまけについてたやつをまとめました。
富士山 (第3号)
富士山 (第2号)
さくら日和…エッセイです。
ももこのおもしろ健康手帖
憧れのまほうつかい 新潮文庫
ももこの話…あのころ、まる子だったに続く3部作最後の作品
赤ちゃん日記―First year memories…育児日記のようなもの。
まる子だった
ももこの世界あっちこっちめぐり…世界を豪遊。
あのころ
そういうふうにできている 新潮文庫…妊娠エッセイ。おもしろい。
永沢君 スピリッツボンバーコミックス…最後の永沢のセリフが大好き!
さくらももこの総天然色満足館
ももこのいきもの図鑑 集英社文庫…けっこうおもしろかった気が。
たいのおかしら…初期エッセイ3部作、最後の作品。
さるのこしかけ 集英社文庫
神のちから スピリッツボンバーコミックス…独自の世界が展開されている漫画。
ももこの しゃべりことば
まるむし帳
もものかんづめ 集英社文庫…やっぱりこれが一番おもしろい?


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